坂東三十三観音霊場を歩く

第24番札所 雨引山 楽法寺(雨引観音)

第24番札所 雨引山 楽法寺 真言宗豊山派 茨城県桜川市

  • 真壁のひなまつり 江戸時代の雛人形
  • 真壁のひなまつり 明治初期の雛人形
  • 真壁のひなまつり
  • 真壁の町

第二十四番札所の雨引山・楽法寺は、JR水戸線・岩瀬駅からタクシーで10分ほどの雨引山境内にあります。岩瀬駅から約5kmで徒歩1時間強と言う話ですが、楽法寺に行くには麓から山道を歩くはずですから足に余程の自信がないと大変です。

私たちは、2月の初旬から3月の初旬まで約1ヶ月間行われている「真壁のひなまつり」の時期にだけ楽法寺に寄るバスを利用しました。現在(2019年2月)は桜川市コミュニティバスが土・休日にだけ雨引観音バス停に寄るみたいです。
桜川市コミュニティバス路線図のサイト)

私たちはJR水戸線・岩瀬駅から真壁体育館まで行く臨時バスに乗り、約30分弱といったところで真壁に到着しました。楽法寺に寄るのは、真壁から岩瀬に戻る帰りのバスだけでしたので、まずは真壁のひなまつりを見学しました。

真壁は昔ながらの土蔵や町並みを残す町で、「真壁のひなまつり」の時にはお店や商家だけでなく普通のお宅でも外から見学できるように雛人形を飾っています。およそ160軒ほどが参加しているようで、江戸時代から伝わる雛人形から最近のものまで、多種多様なお雛様が堪能できます。

帰りのバスの運行時間に合わせて、ゆっくりと町を散策して、真壁名物のすいとんを食べてから楽法寺に向かいました。

  • 楽法寺の仁王門
  • 楽法寺の本堂
  • 楽法寺の本堂(観音堂)
  • 境内で放し飼いにされている孔雀

真壁体育館を出たバスは、しばらく走るとなかなかの山道に入ります。舗装された車道ですがそれ程広い道にも思えず、また急な坂で、ここを歩いて参拝するのは相当きつそうな感じです。

バス停は楽法寺の広い駐車場にありますので、ここからの参拝は楽でした。

楽法寺は雨引観音の名前で知られ、寺伝によれば用明天皇2年(西暦 587年)に中国(梁)から帰化した法輪独守居士によって創建されたと伝えられる古刹です。厄除・延命・安産・子育の霊験あらたかな延命観世音菩薩を御本尊として信仰を集めています。

私たちが参拝した日も、赤ちゃんを抱いたご夫婦やご家族が大勢お参りに来ていました。もちろん皆さんクルマで来ていましたが・・・。

  • 楽法寺の多宝塔
  • 境内の階段
  • 鬼子母神堂
  • 境内にある東照宮

まず茨城県指定文化財の仁王門をくぐり、階段を昇りきった左手に納経堂、正面が本堂(観音堂)になります。

御本尊の国の指定重要文化財である延命観世音菩薩像は、秘仏ということで直接拝することは出来ませんが、前立観音像にはお参り出来ます。

坂東三十三観音の中には往時の面影を感じられないほど寂れてしまった寺院もありますけど、楽法寺は参拝者も多く栄えていて、未だに山中にある古刹の威容を失っていないお寺だと感じました。

桜の季節の楽法寺は「一に安産 二に子育よ、三に桜の楽法寺」と詠まれるほど素晴らしいようです。

境内には孔雀などが放し飼いになっていて目の前を歩いています。あまりお寺では見かけない、少し変わった風景で面白かったですね。


雨引山 楽法寺(雨引観音)の御朱印と情報

楽法寺の御朱印

本尊:延命観世音菩薩
所在:茨城県桜川市本木1
納経時間:8:30 ~ 17:00
拝観料:なし
詠歌:へだてなき 誓をたれも 仰ぐべし 佛の道に 雨引の寺

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