第19番札所 天開山 大谷寺 天台宗 栃木県宇都宮市
第十九番札所の天開山・大谷寺は、JR宇都宮駅から大谷・立石行きのバスに乗車し約25分くらいの大谷観音前バス停で下車、徒歩5分ほどのところにあります。
私たちが参拝した日は、天気が今ひとつ良くなかったこともあってか、周辺が観光地の割りには空いていましたが、おかげさまでゆっくりとお参り出来ました。
大谷寺は大谷石凝灰岩層の洞穴内に堂宇を配する日本屈指の洞窟寺院で、大谷観音の名で知られています。御本尊の千手観音像は弘仁元年(西暦 810年)に弘法大師・空海が大谷石の自然石を刻んで造られたと伝えられ、磨崖仏としては日本最古とのことです。
大谷石の巨岩が覆うような本堂に入ると、人が入ったことを感知する機械が用意されているようで、お寺の説明のテープが流れ出します。
御本尊は大谷という土地の特色が現れた素晴らしい千手観音像で、さすがに写真は禁止とされていますが、間近で御本尊を拝めるのはありがたい事です。
大谷寺には御本尊以外にも釈迦三尊像、薬師三尊像、阿弥陀三尊像の磨崖仏があり、宝物館や弁天堂などがあり、珍しい雰囲気のする寺院です。
大谷観音をお参りした後は、すぐ近くの公園にある平和観音像を見学しました。
平和観音は太平洋戦争の戦死者を追悼するために、大谷石採石場跡の凝灰岩層壁面に総手彫りで彫られた高さ約27メートルの石造りの大きくて立派な観音様です。階段を登ると観音様の頭の辺りに出て周囲の景色を一望出来ます。
平和観音を見物した後は、徒歩10分ほどの場所にある大谷資料館に向かい、大谷石を採石した採石場跡を見学しました。
ここが実に素晴らしかったですね。
こんな場所で大谷石を採石したのかと感動しました。
何やら神秘的な雰囲気が漂い、行ったこともないのにエジプトのピラミッドの中を連想してしまいました。
600円(当時。現在は大人800円、子供400円)の入館料の価値は十分にありましたね。本当に素晴らしかった。
この日の観音巡りは大谷寺だけでしたので、帰りはバスで宇都宮に戻り、駅前で名物の餃子を食べてから帰宅しました。やっぱり宇都宮の餃子は美味しいですね。
本尊:千手観世音菩薩
所在:栃木県宇都宮市大谷町1198
納経時間: 4月~9月 8:30~17:00
:10月~3月 9:00~16:30
拝観料:大人400円 中学生200円 小学生100円
詠歌:名を聞くも めぐみ大谷の 観世音 みちびきたまへ 知るも知らぬも