第20番札所 獨鈷山 西明寺 真言宗豊山派 栃木県芳賀郡益子町
第二十番札所の獨鈷山・西明寺は、真岡鉄道の益子駅から約一時間ほど歩いた山の中腹にあります。山の中腹と言っても歩くのは険しい山道ではなく舗装された道です。
益子駅から益子の中心地、陶器市が開かれている方角に歩き、「城内坂」の交差点を右に曲がって何もない普通の田舎道をしばらく歩きます。
西明寺までは一応案内板も出ているし、益子は観光に力を入れているようで分かりやすい地図が駅に置いてあり、ほぼ一本道なので迷うようなことはないと思います。
平坦な道をいつまで歩くのかと思いましたが、しばらく歩くと今度は上り坂になり、それが段々きつくなっていきます。
一所懸命歩き続けて、疲れた頃に現れる坂道がけっこうきつい。これも修行だと汗をかきながら歩いて行くと、やっと西明寺が見えてきます。
境内に入って直ぐの休憩所を兼ねた納経所で御朱印を先にお願いしてから、遠くに微かに見える楼門を目指して石段を上がります。しかしここまで小一時間、しかも途中からは急な坂道を歩いてきた年寄りの身には、しんどかったですね。
ふうふう言いながら石段を登ると茅葺きの楼門が見えてきて、楼門の横には立派な三重塔があり、楼門をくぐれば正面に本堂があります。
西明寺は天平9年(西暦 737年)に行基の開山、紀有麻呂の開基によって創建されたと伝えられる益子の名刹。静かで落ち着いた雰囲気があり、建物も茅葺きのものが多くて、歴史と風情を感じさせてくれます。
参拝した後は納経所に寄りお願いしておいた御朱印を頂き、少し休憩してから益子の町まで戻ります。戻りは下り道だったこともあって随分と楽でした。
益子では丁度陶器市が開かれていましたので少し見学してから、帰りは宇都宮行きの東野バスに乗って帰りました。
ただ、これは失敗だったかも知れません。時刻表では1時間程度で着くはずが、2時間近くかかりました。やっぱり陶器市を抜けるのが大変でしたね。
なお今回の旅は真岡鉄道を利用するので、せっかくだから行きはSLに乗ることにしました。JRの東北本線小山駅からJR水戸線に乗り換えて下館まで行き、下館から真岡鉄道のSLに乗車して益子駅で下車しました。
SLに乗車するため、事前に整理券をJRのみどりの窓口で買っておきました。SLに乗る料金は当時は一律で500円でした。(乗車券は別)
10:36下館発で益子に11:34に到着。益子は陶器市で混んでいるだろうと考えて、昼食には駅の観光協会の建物にあった「はぁもにぃ」という店で千円の旬菜プレートを頂きました。野菜をふんだんに使ったヘルシーな定食で美味しかったですね。
天気も良かったし陶器市も見られたし、有意義な一日を過ごせた事に感謝しました。
本尊:十一面観世音菩薩
所在:栃木県芳賀郡益子町益子4469
納経時間:4月~10月 8:00~17:00
:11月~3月 8:00~16:30
拝観料:なし
詠歌:西明寺 ちかひをここに 尋ぬれば ついのすみかは 西とこそきけ